一口に粉引と言っても、作家毎に解釈も仕上がりも全く違うものです。
吉井さんの粉引は、白化粧に縮れたような極細かい貫入が多く見られ、黄味がかった薄いベージュ色が特徴的です。
かしこまらずさりげなく使える無駄のない形で、日常にとても使い勝手の良い器として濫觴でも定番の人気。
また、吉井さんが玄釉と呼ぶ真っ黒な作品は、李朝の肌合いを研究して作られた独特のしっとりとした感触が柔らかく落ち着きのあるもの。意外にも黒い器を敬遠する方が時々いらっしゃいますが、なにをなにを、瑞々しいほうれん草のおひたしの色の映えること。
最近は唐津の土にも挑戦されています。
浮き足立たず、地味ではあっても無駄のないきちんとした器は、使う毎にその良さを分かっていただけるもの。
ちなみに吉井さんの粉引の器は、粉引にしては意外にも染み込みにくいのです。
| ■ 略歴・陶歴 |
| 1955年 |
山口県生まれ |
| 1978年 |
京都府立陶工専門校卒
清水六兵衛 |
| 1986年 |
宇治朝日焼にて修業 |
| 1991年 |
京都亀岡にて未流窯開窯 独立 |