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柿釉一筋。独特の赤い肌合いが魅力的な村岡さんの作品。今回、色々な「ふたもの」を沢山作ってくださいました。
おかしなもので、何かをあける瞬間と言うのは、いくつになっても子供のようにワクワクした気持ちになってしまいます。
その形・存在そのものがたまらなく愛おしい「ふたもの」の器。
甘いチョコレート? 良い香りのスパイス? さて、何を入れましょうか?
ふたもの以外にも、小さな花器や食器などもご覧いただけます。


村岡修至 略歴・陶歴
1948年 茨城県に生まれる
1974年 早稲田大学理工学部卒業
1978年 瀬戸窯業訓練校修了
1982年 愛知県瀬戸市に「工房む」を設立して独立。柿釉を始める
1990年 八ケ岳山麓大泉村に工房を移転
1984年以降、各地ギャラリーにおいて作品展を開催


 柿釉とは鉄釉の一種で、一般的には民芸運動で著名な浜田庄司氏の作品に多く見られる焦茶色をイメージされるのではないかと思われます。柿釉を用いて深い赤色を出すには、温度管理から諸々の調節がとても難しいのですが、村岡さんはもう20年以上も柿釉のみを追求されておられ、どうすれば赤く焼成出来るのかという本が何冊か書けるほどのデータをお持ちです。あらためて思いますと、柿釉の赤色をこれほどまでに追求されている作家というのは、数多くはおられないのではないでしょうか。
 ざっくりとした粗めの土と、落ち着いた赤色が絡み合い、奥行きのある肌合いがなんとも味わい深い村岡さんの器たち。今回は「ふたもの」を沢山作って下さいました。

 非常に個人的な好みとして「ふたもの」にはたまらなく魅力を感じております。香合のように凝縮された小さく愛おしいものから、料理で使われるもの、調度品としてのものまで、「ふたもの」には何か特別な様式美が備わっているような気がするのです。
 花器は花を生けて、器は料理を盛って用をなすもの。しかし、ふたものはその姿そのものが完成された形であり、そして中に何が入っているかという期待感までも含めた(大袈裟に言ってしまえば)用の美を持つ特別な存在のように思えてならないのです。
 ただ砂糖壷や漬け物入れにするだけではなく、花を活けるなど自由な発想を楽しんでご覧頂ければ幸いです。

 もちろん、「ふたもの」だけでなく、食器や花器なども数多くご覧いただけます。

 長くお付き合いをさせていただいているにも関わらず、個展となると実は今回が初めてとなります。待望の村岡さんの作品展、どうぞご高覧下さい。

【濫觴・千和】


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